Blog
ブログ

「やったこと」と「その人」は、別です。

新型コロナウイルスの流行が始まって、もうかなりの年月が経ってしまいました。
このウイルスはしばらく経つと新しい変異株が発生して、その都度感染が落ち着きかけては、また拡大を繰り返すという状況を繰り返していますね。
そして最近の変異株による「第七波」では、これまでにないほどの多くの感染が報告されています。
そんな中で、「コロナウイルスに感染してしまった!」という方も、増えていると思います。

そうですね、コロナウイルスに感染してしまうと、まずはその症状に苦しむことになりますね。
たとえ、さいわい無症状で済んだとしても、「他の人に感染させてしまった!」または「感染させてしまったのではないか?」という疑念に苦しむことになってしまいますね。
そして、「あの場所にさえ行かなければ、あんなことさえしなければ、感染することはなかったのでは?」と、自分を責めてしまいますね。

たしかに、感染してしまったこと自体は、動かすことは出来ません。その結果、それに必要な行動をとることも、必要になってきます。
それはそれで大切なことですが・・・。

さらに必要な事は、「自分を責めすぎない」ということです。

確かに反省して、同じ事を繰り返さないようにすることも大切です。
ただ「反省」という行為は、それこそ単に「同じ事を繰り返さない」ための行為です。それ以上に、自分を責める必要はありません。
しっかり反省して、しっかり対策をとったら、それ以上自分を責める必要はありません。

とかく世間の人は、悪いことをした人を責める傾向があります。
「感染した」と言うことは、「何か悪いことをした」からであって、その様な人は「悪い人」だと決めつけたがります。

しかし責めると言うことは、「自分がその『悪い人』とは別の人で、その『悪いこと』とは無関係だ」と、思って安心したいだけなのです。
つまり、問題からは無関係なところへ「逃げ」たい人だと、言う事が出来ます。

また、もう一つ問題があります。
それは、「悪いことをした人だから、その人は『悪い人』だ」という考え方です。
つまり、「行為と人格は同じ」という考え方ですね。「一度悪いことをした人は、悪い人だから遠ざけてしまえば良い」という考え方です。

確かに、ウイルスに感染した人は、隔離をしなければなりませんが・・・。
物理的に隔離が必要であっても、心情的に隔離をしなければならないと言うことはありません。

その人の行為は、その人の人格とは別物です。
人は、「どうするか」を選択することが出来ます。そして、その「選択」によって、間違った行為をしてしまうこともあります。
しかし、その「間違った行為」は、「その人」でしょうか?
一度「間違った行為」をしてしまった人は、生涯非難されなければならないのでしょうか?

その人に対する非難は、その人が行動を改めた時点で、止めるべきです。
何時までも特定の人を非難し続けるのは、単に、非難する人の自我を満足させるために過ぎません。

間違ったことをやってしまった人も、「その行為」と「その人」は別です。
「その人」を非難し続けても、何も解決しません。
むしろ「その行為による問題」を解決するためには、「その人」から離れて、「その問題」に取り組むことが必要です。

ブログ一覧

Contact
お問い合わせ

ご予約・ご相談は、お問い合わせフォームより受け付けています。
まずはお気軽にご相談ください。