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心に防火扉を。でもそのためには、どうすれば良いの?

心に防火扉を

最近、世界のあちこちで、衝撃的な事件が立て続けに起きていますね。
もう、少し前までは考えられなかったような事件が起きて、私たちを驚かせてくれます。
それも「驚かせる」なんてレベルを超えてしまって、何とも怒りや悲しみがまぜこぜになったような感情が湧き起こって、とても不安な気持ちにさせられてしまいます。

その様な不安な気持ちになったとき、その不安にとらわれてしまうと、なかなか抜け出すことが出来なくなってしまいます。
そして、その不安な事ばかりをぐるぐると考えてしまって、さらに不安な気持ちになってしまいます。

その様なときは、ちょっとその「ぐるぐる思考」から離れることが出来れば良いですね。
不安な気持ちを否定するのではなくて、ちょっとその「ぐるぐる思考」を止めるということです。
そんな不安のスパイラルを断ち切る考え方を、私は「心の防火扉」と呼んでいます。

そんな「心の防火扉」は、どうやったら持つことが出来るのでしょうか?

まず、今自分が「不安だ」と思っている気持ちを、否定するのではありません。
自分に対して、「そう、不安だよね」と、声をかけてあげて下さい。
不安に思ってしまうというのは、或る意味「心が自分を守ってくれている」という働きでもありますから。
不安な気持ちをそのままに、不安がる自分を許してあげて下さい。

そして、「不安な気持ちを忘れよう!」とは、思わないことです。
「忘れよう」と思えば思うほど、それは逆効果になります。そう思うということは、より「不安」を心に刻みつけることになりますから。
逆に、その不安で、頭の中がいっぱいになってしまいます。

不安に限らず、怒りとか悲しみとか嫉妬とか、そういうネガティブな感情を忘れるのに有効なやり方があります。
それは、「別の(ポジティブな)感情で、心を上書きしてしまう」ということです。
つまり、「何か別の『楽しい感情』で、頭の中をいっぱいにしてしまう」ということです。

たとえ一時でも良い。不安な気持ちを忘れて、何か楽しい気持ちになれるようなことをするのが良いです。
簡単に言えば、「気分を転換する」ということです。

別に何でも良いです。
だれか、親しい人と気の置けない会話をするとか。
景色の良い場所を、散歩するとか。
外へ出るだけでも良いですね。風のそよぎとか、木の葉のゆれる音とか、空の色とか雲の形を追うとか。
好きな本を読むとか、入浴するとか。

それも、独りでじっとしているよりも、何か体を動かすことの方が良いです。
独りでじっとしていると、どうしても不安なことについて考えてしまいますから。
個人的には、掃除をおすすめします。体を動かすことができますし、何よりも「綺麗になった」という成果を、目で確かめることが出来ますから。

たとえ短い時間でも、「心底楽しむ」ことで、気持ちを良い感情に上書きすることが出来ます。

そして、さらに大切なことは・・・。
自分と他人の心の境界線を、しっかりと持つことです。

往々にして不安は、他の人との関係の中で作られてしまいます。
「あの人に、あんなことをされた。あんなことを言われた。云々」と言った感じで、周りの人間関係や社会から、不安は心の中に注ぎ込まれてしまいます。

確かに、不安は不安なのですが、同時に、その様にあなたを不安にさせる人たちは、「あなたとは別の人」です。
その人とあなたの間の心の境界線が曖昧だと、誰かの不安は、そのままあなたに流れ込んできます。
もしかしたら、自分の不安をあなたにも伝染させたくて、不安にしているのかもしれません。
そこにしっかりと境界線を引いて、他人の不安を自分の心の中に流し込まないようにすることが大切です。

私が「心の防火扉」と呼ぶ理由は、こういうことです。

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